日米協会の活動

秋の講演と交流の夕べ Lecture & Fellowship Party(at Sheraton Grand HiroshimaHotel) 2023年10月25日

G7広島サミットを取材して 中国新聞編集委員 田中美千子氏

広島日米協会は10月5日、シェラトングランドホテル広島で2023年度「秋の講演と交流の夕べ」を開いた。講演会では、中国新聞社の田中美千子編集委員が「G7広島サミットを取材して」の題で講演。64人の会員が集い、食事を楽しみながら歓談した。

講演で、田中編集委員は入社後間もなく岩国支局に赴任して在日米軍海兵隊岩国基地の取材を担当したことが、その後の核軍縮会議や日系移民など米国取材にかかわるきっかけとなったと述べた。

5月に開催されたG7広島サミットでは取材班の一員として活躍。「被爆地広島に世界の主要国の首脳が集うことは、以前なら困難だったが、オバマ大統領が米国大統領として初めて広島訪問を成し遂げたことによってハードルを下げ、広島サミットを実現できた」と解説した。

広島サミットの成果については「首脳たちが被爆の実相に触れたことはとても意義があったものの、核兵器が戦争抑止の役割を果たしているなどとした広島ビジョンについては被爆者からの反発も強かった」と強調。

2022年度理事会・総会の後に続いて講演会・懇親会を開いた。講演会では、広島大学の理事・副学長の金子慎治氏が「アリゾナ州立大学との連携について」の題で講演。懇親会には91人の会員が集い、食事を楽しみながら歓談した。
一方で、バイデン大統領が「世界から核兵器を最終的に、そして、永久になくせる日に向けて、共に進んでいきましょう。信念を貫きましょう!」と原爆資料館で記帳したことに触れ、「各国首脳も広島に来て間違いなく核なき世界への思いを抱いた。このサミットを機に核軍縮が進むことに期待したい」と述べた。

続く懇親会では、山本一隆会長が「今後もみなさんと日米の草の根交流に一層、努めていきたい」とあいさつ。乾杯で祝った後、食事と会員相互の交流を楽しんだ。